2019/10/03

書評「読みたいことを、書けばいい。」田中泰延



まずサブタイトル(人生が変わるシンプルな文章術)とありますが、


けっして文章を書くためのテクニックを教えようとは書かれていません。



序章の冒頭にもきちんと書かれています。



そして読み始めてすぐに、

いまも誰も読まないブログを書いている私自身を、本著は奈落の底に突き落とします。



 ・書評なんて誰かがもう書いています。
 ・承認欲求があります。
 ・無名の庶民で、つまらない人間です。
 ・一次資料どころか何も調べてません。なので過去の蓄積も知りません。
 ・起承転結で書いてません。
                                                                                         



しかし読み進めるうちに、著者の人生と書くことに対する考え方が、

少しずつ滲みながら浸透してゆくように、不思議な感覚に包まれていきます。


著者の田中泰延とは何なんでしょう?

なぜか尊敬と同時に嫉妬心も芽生え、

無邪気なようで達観しているようにも感じる。

読んでいる最中も歩んだ人生の一場面が蘇ったり。



ふざけてるのか 諦めなのか どうしようもないのか 前向きなのか 優しいのか   



読み終える瞬間は安らかな気持ちで絶句します。

本当は読者を弄んでいるのか。

若い時分の若い彼女との、淡い美化されまくったワンシーンを想ってしまった

この恥ずかしい男の気持ちを、どこに処理すれば良いのか。



でもひょっとしたら、書こうと思った我らに勇気を与え導いてくれてるの?





そうか、タイトルどおりに(自分の)読みたいことを、書けばいい。





“書くことは世界を狭くすることだ”





人は誰しも恥ずかしくも純粋であり、そして孤独でもある。

自分の世界に起きた誰も知らない事象や心象を

自分しか興味の無いワンシーンを恐れずに切り取ってみよう。

書くことは生き方であり、きっと何処かに私を連れてってくれるのだから。


著者は、生きることを諦めてしまわぬよう、にぎやかにふざける堕天使なのかも。




読了後、著者・田中泰延さんの魅力と本の帯文にきっと納得します。

言い得てクールな糸井重里さんの文才にあらためて魅了され感服します。

敬意と感動。そして、また書いてみようと一歩踏み出す。

そんな本著でした。



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